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ながい いたる税理士事務所

永井格税理士事務所
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    Q&A
NO.26
  法人税率引き下げは、平成24年4月1日以後開始する事業年度から

 平成24年4月1日以後に開始する事業年度から、法人税率が引き下げられます。税率引き下げと同時に課税ベースが拡大され、200%定率法の導入による償却率の縮減や欠損金の繰越控除限度額の縮小、一般の寄附金の損金算入限度額の圧縮などの改正が行われます。
 平成24年4月1日以後に開始する事業年度から、法人税の税率が次の表のように引き下げられます。
 同時に、東日本大震災の復興財源となる臨時増税を実施するための復興財源確保法により、平成24年から26年までの臨時的な措置として、法人税額に10%の税率を乗じて計算した復興特別法人税が課税されます。復興特別法人税は、通常の法人税と同じ時期に申告・納付します。
                          普通法人の法人税率の改正 
      改正前  改正後 
適用関係  平成24年4月1日前開始
 事業年度
 平成24年4月1日から
 平成27年3月31日までの
 間に開始する事業年度
      中小法人
 (資本金1億円以下)
  年800万円以下の部分 18 15%   (16.5% )
  年800万円を超える部分 30%   25.5% (28.05%) 
 中小法人以外の法人
(資本金1億円超)   
30%   25.5% (28.05%) 
    * 改正後税率の(赤字)部分は、復興特別法人税を加算した税率です。復興特別法人税の申告書は、法人税の申告書とは別に
      作成します。したがって、上表の赤字の税率を法人の所得金額にそのまま乗ずるのではありませんからご注意ください。


200%定率法の導入
 平成24年4月1日以後に取得する減価償却資産に適用される定率法の償却率が、定額法の償却率を2倍にした償却率(この償却率による償却方法を「200%定率法」といいます。)に引き下げられました。改正前は定額法の償却率を2.5倍した償却率(この償却率による償却方法を「250%定率法」といいます。)により償却できましたから、改正後は償却率が縮減された分だけ減価償却が遅れることになります。
              定率法 : 期首帳簿価額 × 定率法の償却率
                    

特例1 平成24年4月1日をまたぐ事業年度では、同日以後取得した減価償却資産でも250%定率法を適用
 事業年度が平成24年4月1日をまたぐ法人(たとえば平成24年12月決算法人など)の場合、減価償却資産を取得する時期によって、1事業年度の中で250%定率法と200%定率法の両方を適用しなければならないケースが考えられます。このような場合は、原則は平成24年4月1日前に取得した減価償却資産は250%定率法で、同日以後取得した減価償却資産は200%定率法で償却することになります。
 しかし、このような煩雑な事務処理を避ける意味で、平成24年4月1日からその事業年度終了の日までに取得した減価償却資産については、平成24年3月31日以前に取得したものとみなして250%定率法により償却することができる特例が設けられています。

特例2 平成24年3月31日までに取得した減価償却資産にも200%定率法が適用できる
 また法人が平成24年3月31日までに取得した減価償却資産について250%定率法を選定している場合でも、平成24年4月1日をまたぐ事業年度、又はその次の事業年度から、償却限度額の計算については、減価償却資産の全てを平成24年4月1日以後に取得したものとみなして200%定率法により償却することができます。
 この特例は、特例1とは異なり、全ての減価償却資産について一律に適用しなければなりません。この特例の適用を受けるためには、平成24年4月1日の属する事業年度の確定申告書の提出期限までに、一定の事項を記載した届出書を税務署長に提出する必要があります。


欠損金の繰越控除制度の見直し
1.青色欠損金等の繰越控除額の縮小
 改正前は、青色申告書を提出した事業年度の欠損金額等は、翌事業年度から7年間繰り越して所得から控除することができました。改正では、この欠損金の繰越控除額に一定の制限が設けられ、繰越控除ができる金額は、控除前
の所得金額の80%が限度
とされています。
  尚、この改正が適用されるのは、資本金1億円超の法人や、資本金5億円以上の大法人に完全支配されている法人などに限られ、通常の中小法人には適用されません。
 この改正は、平成24年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。

 (3月決算法人の例) 
                H.23/3         H.24/3        H.25.3
                    ▼              ▼             ▼
                  [改正前]         [改正後] 

          [控除前所得金額]      400            300

          [欠損金控除額]      −400             240  300×80%

          [控除後所得金額]        0             60

          [翌期繰越欠損金]      400            160 ← 400−240
    

2.青色欠損金等の繰越期間の延長

 青色申告書を提出した事業年度の欠損金等は、改正前は翌事業年度以後7年間繰り越して所得から控除することができましたが、改正により、翌事業年度から9年間繰り越すことができることになりました
 この改正は、平成20年4月1日以後終了した事業年度に生じた欠損金額から適用されます。
 尚、この改正に伴い、法人税の欠損金額に係る更正の請求期間が1年から9年に延長されるなどの措置が講じられています。


寄附金の損金算入限度額の見直し
 特定公益増進法人、認定特定非営利活動法人に対する寄附金の特別損金算入限度額が拡充されると同時に、一般の寄付金に対する損金算入限度額が圧縮されました。
 この改正は、平成24年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。

                        資本等のある法人の損金算入限度額


イ 特定公益増進法人、認定特定非営利活動法人に対する寄附金の特別損金算入限度額(拡充) 


{(資本金等の額)×
 当期の月数

12  

 ×0.375%+(所得の金額×6.25%)} ×

    



ロ 一般の寄附金の損金算入限度額(圧縮) 


{(資本金等の額)×
 当期の月数

12  

 ×0.25%+(所得の金額×2.5%)} ×
    

                                                       




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