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Q   
23
 当社は、創業20周年記念パーティーを行い500万円を支出しましたが、招待した取引先から、合計で100万円の祝金をいただきました。
 この場合、法人税の計算をする上で交際費とされるのは、500万円でしょうか、それとも400万円(500万円−100万円)でしょうか。
                                                        2012.9.15
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A

 資本金1億円以下の会社が支出する交際費のうち、支出した金額の10%は税法上の経費(「損金」と言います)にならないこととされています。ただし、これは年間600万円までの交際費についてで、600万円を超える部分の交際費は100%損金になりません。

  例: 交際費を年間700万円支出した場合
     (支出交際費>600万円 のケース)
  例: 交際費を年間500万円支出した場合
     (支出交際費≦600万円 のケース)
 

700
万円

 
   損金算入 100万円
  (700万円−600万円)







60
万円
  損金算入540万円
 (600万円×90%)
 ↑
600万円×10%



    600
万円

 
              





 
500
万円
  










50
万円
  損金算入450万円
 (500万円×90%)
 ↑
500万円×10%

 ところで、ご質問について結論を申しますと、会社が支出した記念パーティーの費用500万円が、法人税を計算する上での交際費になります。祝金は招待した取引先が自分の意思で支出したもので、パーテイーに参加するための条件としてあらかじめ設定されていたものではありません。つまり、この場合の祝金は、会社が予定していないのに招待した取引先からたまたま頂いたものですから、経理上は「雑収入」とされ、交際費から直接差引くものではないと考えられます。
 したがって、法人税を計算する上でも、交際費とされる金額はあくまで会社が支出した500万円そのものということになります。

 似たようなケースとして、会社が取引先を旅行などに招待するとき、取引先から一定額を会費として集めることがあります。このような場合は、通常取引先の負担額はあらかじめ決められていますから、会社は会費として集めた金額を交際費から直接差引き、法人税を計算する上でも、会費を差引いた会社の純粋な負担額を交際費とすることができます。
 この意味では、仮にご質問の記念パーティーが会費制で、招待した取引先からあらかじめ決められた会費を集めたとしますと、この会費の金額を差しいた金額を交際費として法人税の計算をすることができることになります。

                                               

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